Story

Story #4

初代パンタレオーネへの想い

2021/11/15 UPDATED
2012年に発売した「パンタレオーネ」は、私が最初にデザインしたパターです。イタリアのカロッツェリアがデザインするスーパーカーをモチーフにしたデザインが特徴的です。実は、すでに2009年にできていたのですが、周りからは「無名の会社の変わった形のパターなんて誰も買わない」と商品化を反対されていましたし、私自身も当時の売れ筋のデザインとかけ離れた斬新な形が世に受け入れられるには時期早々と感じていました。そういうわけで、しばらく保留にしていたのです。

機が熟したのは、松坂屋名古屋店でベノックパターが一世を風靡した2012年4月。フェイスブックでパンタレオーネを紹介したところ一晩で「1000view」を獲得し、「今ならいける!」と、その年の12月に発売を開始しました。世にも変わった斬新な形のパター「パンタレオーネ」の販売は大成功を収め、いよいよベノックのブランド力が証明されたと感じました。

余談ですが、「パンタレオーネ」はフェイス面のダイヤカットに加えて曲線で柔らかさを表現しており、ネックと曲面の仕上げはほかのパターメーカーには真似できない技術で仕上げています。金属加工の職人さんや専門家に「これは自分にはできない」と唸らせるデザインでありながら、専門知識のない一般の人から見ても格好がいい。届く人には届く、わかる人にはわかる、そんな内緒のメッセージをパンタレオーネには忍ばせています。
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